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折角なので、第2弾。


まだいきます!

そう。出し惜しみしてる場合じゃあないんです。
3周年創作だったのでもちょっと統一性が欲しかったのですが、ご降臨待ってたらいつまでも終わらないので。
仕事落ち着いたらお題とかやってはみたいのですけど・・・いつになったら出来るやら。

さておき、ぜるりなおkな方は下記より、お楽しみいただけるとありがたいです!





ねっちゅーしょー



「――――たくっ!あんたらしくもないわよね」

目の前で紅色の瞳の少女が怒りながら自分に冷気を当ててくれている。

心地良いが、その膨れっ面はどうにかならないものか。

……なるはずもない、か。


いつもの仲間と旅の途中、珍しく自分が倒れたのだ。

原因はこの時期珍しくもない『熱中症』。


合成獣になって旅に出てから今日まで、かかった記憶は―――多分、ナイ。


発熱で倒れたことくらいはあるかもしれない。

だが、暑さにやられることなどなかったはずだ。


原因は多分、目の前の女だ。


と言うか、この状況は何だ。


なんで自分の頭がこの女の膝の上にあるんだ。


適度にやわらかくて高さもちょうどいいし、気持ちいい…ってちょっと待てっ!そうじゃないだろう!


ゼルガディスは思わず自分自身にツッこんだ。


確かに彼女、リナのことは好きだ。

出会ってから今まで、片想い暦6年と数ヶ月。

そのトラブルメーカーおかげでどれだけ事件に巻き込まれて死に目に遭ったかなんて数えるのもばかばかしいくらいだ。

なのに、好きなのだ。


絡まることなくさらさら零れる栗色の長い髪。


よく食べ、よくしゃべり、呪文を放つ艶やかな唇。


漲るパワーを秘めた、華奢で引き締まった肢体。


貝殻のような綺麗な形をしているくせに、よ~~~~~く聞こえる地獄耳。


そして何より自分を惹きつけて止まないのが紅蓮の瞳だ。


喜怒哀楽を隠せない、彼女の唯一の場所。


あぁ、まったくもって気に食わない。


自分ばかりが振り回されているのが納得できない。


百歩譲って八つ当たりということを認めたとしても、不本意だ。


「なぁ」

「ん? 気分、よくなった?」

色んな意味で煮え滾りそうなゼルガディスの額に冷気を当てているチームリーダーは暢気に尋ねてくる。

「お前この間聞いたな」

「……?」

「誕生日プレゼント、何がいいか考えておけって」

ぱちくりと大きな瞳を瞬き、その数秒後、「そう言えば聞いたわね」とにこりと微笑する気配。

逆光で見えにくいが、多分優しい表情をしているはずだ。


つい5日前。突然彼女が言った。

「ゼルって誕生日、もうすぐよね」

と。

夜中に2人で酒を飲んでいて、何の前触れもなくいきなりそんなことを言われるとびっくりする。

答えに窮していると、「違ったっけ?」と首を傾ける。

いや、合ってる。

正しくはあと一週間もすればひとつ年を重ねることになる。

「プレゼント、なにが良いかなぁって思って」

「お前熱でもあるのか」

「失礼ね。ないわよ」

「じゃあもう酔ったのか」

「ワイン一杯で酔うほど弱くないわよ」

「じゃあなんだ。いきなり」

口を尖らせ、頬を膨らませた目の前の女は、非常に金に汚い。

まぁ実家が店を経営していることも要因なのだろうが、収支をきっちり計算して日々をすごしている。

足りなければ依頼を受けたり、時には手っ取り早くクズ共をいたぶりに行く。

そんな彼女が、誕生日とはいえ自分に欲しいものはないかと聞いてくるなんて、明日は世界の崩壊か、魔王の再臨かなどと思ってしまう。

竜破斬を食らうのは遠慮したいので絶対口には出せないが。

「だって、滅多とないじゃない。あんたと誕生日一緒にいられるなんて」

「………っ!?」

何気ない言葉が、静かな声が、心を揺さぶった。


―――初めの頃は誕生日など教えていなかった。

いつかだった彼女の生を受けた日を知り、その日に自分のを教えた。

けれど闘いに生きている中、日付を気にかけることなど少なくて。

事件に巻き込まれている間に結局過ぎてしまったり、別れてしまった後だったり。


「で? あ、クレアバイブルとか元の体に戻る方法だとかは無理だかんね」

そんなことはわかっている。

ないものねだりをするつもりは毛頭ない。

しかし、いきなり聞かれた本人は答えを持っていなかった。

元々物欲が乏しいのだ。

どうしたらいいのかわからない。

「じゃあさ、考えときなさい。当日までに、ね?」


言いよどむ自分にそう言った女は、今と同じ表情をしていたように思う。

それからずっと考えていた。

いい加減なモノを頼めばすぐにバレる。

おそらく火炎球でぶっ飛ばされることは間違いないだろう。

それでらしくもなく、炎天下を歩きながら考えてしまったのだ。

肝心の水分補給を忘れて。

「それで? ゼルの欲しいものって?」

「リナ」

「……………え?」

「お前、というのはダメか?」

冷気を放つ自分よりはひとまわり小柄な指先を捉える。

瞬間、彼女の体と瞳が震えた。


ずっと前から、どうにも踏み出せなかった。

言い訳などいくらでもあるが、要するに振られるのが怖かっただけだ。

リナにとって、自分など仲間以外の何者でもないことくらいわかっていたから。


ある意味これは賭けだ。

普段の自分なら絶対にしない『大博打』。

いい加減「仲良し4人組」の括りに変化が欲しい。

振られたとしても、自分が彼女をそういう目で見ていると意識させるだけでも十分だと思った。

と。

「ね、ゼル…」

「ん?」

やはり、ダメか。

静かな声音に心まで沈みそうだ。

「あたしさ、」

「あぁ」

「好きでもない男の頭に膝貸してあげるほど安くないんだけど?」

「……―――――ッ!?」

意味を理解した瞬間、ゼルガディスの頭に血が上った。

せっかく火照りが引いたというのに台無しだ。

「しっかりしてよねっ!
 あたし、もう保護者が必要な年じゃないんだから」



(っ、やられたっ!!……こんのド天然小悪魔娘っ!)



その3分後だった。
随分前から自分たちが両思いだったと知らされたのは。


fin


===================================

なんじゃこりゃ。

ようするにゼルはいつでもリナちゃんに振りまわされっぱなしってことでしょうか。(笑)
そして、恋愛に関しては絶対奥手だろう!というのは私の偏見でございます。

出る時は出るけど、それ以外は一歩下がった場所がゼルの立ち位置というのが、私の見方なのですが、どうなのでしょう。

リナもゼルも頭脳派だから常にいろんなこと考えてそうなので、お互い意識しないところで通じ合ってるっぽいし。
それがこの2人の日常だといいな。

うん。まだまだゼルリナ書けそう♪
今後もよろしくお願い致します!



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