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話せない理由(わけ)

年末最後の更新第一弾はメインのゼルリナです。

このカップリングにはまって何年も経ちますが、未だに飽きることを知りません。
来年も、できれば彼らをメインに創作を続けることが出来ればいいなぁ、と思っています。

では、続きよりどうぞ。





−話せない理由(わけ)−





キーンコーン、カーンコーン……

校内にチャイムが鳴り響く中、リナは静かに手を動かしていた。
夕日に染まる教室内は少し暗くて、しかし俺はただ、その光景を見ているしかなかった。




始まりは数時間前。


「あれ? ゼルガディスさん、袖のボタン取れかけですよ?」

気づいたのは同学年でリナと幼馴染のアメリアだった。

「ん? あぁ、さっきちょっと引っ掛けてしまってな」

「あちゃー、2個も取れかけだぞ?」

「付けたげようか?」

『わ!?』

ひょこん、と顔を覗かせたのはリナだった。
突然のことに俺の隣にいたガウリイもアメリアも驚いて声を上げる。

口の中でもごもごさせているのはチュッパチャップスか。
取れかけのボタンをじっと見るリナ。

「んー、放課後でいいなら、付けたげる」

にっこり笑うリナの傍で、アメリアが驚いて目を大きく見開いている。
敢えてそれを無視して彼女の言葉に甘えることにした。

「あぁ、じゃあ、頼む」

「リナさん!? だいじょーぶなんですか?」

「なにが?」

「あ、いえ…」

「アーメーリーアー?」

「ひえぇぇぇぇ!?」

……口は災いの元だぞ。

彼女の普段の行動からは思いもよらないが、リナは家事全般は得意分野にあたる。
姉の教育が厳しいからだとリナは疲れた顔で話していたが…

「そこまでにしとけ、リナ。授業、始まるぞ」

背後からアメリアの首を腕で絞めているリナに声をかける。

「けほ、こほっ、こほ……ぐるじがっだです〜〜〜」

涙目になりながらアメリアが咳き込む。
大丈夫か?とガウリイがアメリアの背を撫でてやる。
その様子を一瞥すると、怒ったように踵を返すリナ。
やれやれ…

そして、今に至る。

すいすい制服に針を通すリナ。

俺ではこうはいかないな…
一応料理はできるが、裁縫はどうも苦手だ。

そうこうしているうちに、パチン、とハサミの音が響いた。

「ん。できた」

「すまんな。助かった」

「お礼なら、ゼルの淹れてくれるミルクティーが良いなぁ♪
 あ、もちろんアッサムでね?」

くす、まったく…

「わかったよ」

制服を受け取り、そっとその頬に手を当てる。
リナはくすぐったそうに身を捩るが、離れる気配はない。
その手をするりと滑らせ、柔らかな手を握る。

「帰るか」

「ん」

鞄を持って微笑を浮かべたリナを思い切り引き寄せる。

「わっ、ぜ――」

その先の言葉は俺の唇に吸い込まれた。

放課後の喧騒が聞こえる中での、ほんの一瞬の口付け。

ゆっくりと解放すると、真っ赤な顔で呆然と佇むリナ。

「お礼のおまけだ」

そう言って、俺はリナの手から鞄を奪い取り、そのまま廊下へ歩き出す。

「ちょっと、ゼル!もぉ…!」

「なんだ、もう一度か?」

「〜〜〜〜〜〜!? ば、バカ!」

夕暮れに揺れる髪と表情に欲情したなんて――言える訳がない。


〜end〜


===================================


いかがでしたでしょうか?

珍しく現代パロです。
なんだかんだで家庭科が得意なリナ。
設定では、ゼルは料理は出来るけど、お裁縫は不得手という感じです。

では、次ははるうさです。


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