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Dear my princess

こんばんわ。

相変わらず寝不足継続中です。
ならば小説書いてないで寝ろって感じなんですが…
どうにも頭が創作モード入ってるようで落ち着かないんです(汗)

まぁ、倒れない程度にがむばりませう。

てなわけで、14日はホワイトデー。

ライツ+外部+うさぎで書いてみました。
さりげなくバレンタイン創作の続きっぽく(?)なっています。
書きたい内容全部書いたらずいぶん長くなりましたが、お楽しみいただければ幸いかと存じます。

では、続きよりどうぞ!




“Dear my princess”


「うそ…だよね…」

金色の髪をおだんごに結い上げた少女、うさぎは目の前の光景に唖然とした。

ステージ上にはコンサートのメインキャストであるスリーライツ…そして…―

「はるかさんと…みちるさん…!?」

隣に並んで席に着いていた美奈子の掠れたような声が聞こえた。


そう―アンコールの幕が上がったその場に、はるかが、そして愛用のヴァイオリンを手にしたみちるがスポットライトを浴びて立っていた。
そして、傍らに佇む漆黒のグランドピアノ…―

星野たちがインカムを着用し、楽器を手にしているにも関わらず、みちるの正面とピアノの傍にもスタンドマイクがセットされているのも疑問だった。

いつもと違う雰囲気に、ざわめき始める場内。

それもそのはず。
本日のゲストに2人の存在を示す情報など、一切流れていなかったのだから。

『突然驚かせてごめんな』

準備を終えたらしい星野が場内のファンに告げた。

『今日はホワイトデー企画ってことで来てくれたみんなに、ひとつ、僕らの我侭を聞いて欲しいんだ』

夜天の言葉に落ち着き始めていたファンの間で、再びざわめきが起こる。
そんな中、今度は大気が口を開いた。

『その前に折角お呼びしたのですから、ゲストのお2人を紹介しなくてはなりませんね。
 すでにご存知の方は多いと思いますが、ステージ向かって左側にいらっしゃるのがF1テストドライバーの天王はるかさん、
そして、その左隣にいらっしゃるのがヴァイオリニストの海王みちるさんです』

優雅に頭を垂れる2人に、割れんばかりの歓声と拍手が贈られる。

『皆さん、ありがとうございます。ただいまご紹介に預かりました、天王はるかです』

『同じく、海王みちるです。
 この度は皆さんを驚かせてしまったこと、大変申し訳なく思っています。
 ですが星野君たちに、今回のこのステージに立つことは絶対内緒にして欲しいとのことだったので、このような形をとらせて頂きました』

それぞれ挨拶を終えると、はるかはピアノの椅子に座り、みちるはヴァイオリンの調節に入った。

『このコンサートで俺たちはどうしても、『ある人』に歌で伝えたいことがあったんだ…』

『その人は、僕らが大切に思っている人を救ってくれただけじゃない、この世界を…何度となく護ってきたんだ。みんなの知らないところでね』

『この機会に、その方に感謝の気持ちを伝えたいと思い、その方を私たち以上に大切に思っていらっしゃるお2人にも参加して頂いたのです。
 本番3週間前という突然の申し出にも関わらず、快く引き受けて下さり、お2人には本当に感謝しています』

星野が、夜天が、そして大気が話している内容が耳には入っていた。
しかし、うさぎは呆然と佇み、演奏の準備を始めているはるかの姿を見ることしかできなかった。



それは一週間前のこと。
彼女ははるかと学校の屋上にいた。

「うさぎ、手、出して」

「はい?」

はるかの言葉に疑問を感じながらも両手を差し出すうさぎ。

その手の平に一枚のチケットが乗せられた。

「え…えぇぇぇっ!?」

チケットの内容を理解した彼女は驚きを隠せず、何度もはるかと視線を往復する。

それもそのはず。
はるかが渡したそれは、既に完売したはずの“スリーライツ”のホワイトデー限定のコンサートチケット。

亜美たちはともかく、彼らのファンクラブに入っていないうさぎは手に入れることができなったそれ。

それを、なぜはるかが自分にくれるのかわからなかった。

「突然仕事が入ってね。ホワイトデー、一緒にいれないんだ…ごめんな」

「お仕事、ですか…?」

「うん。仕事が終わったら迎えにいく。亜美たちと一緒に、楽しんでおいで」



そう微笑んだ本人が白いタキシードを身に付け、マリンブルーのショートドレスを纏ったみちるとステージに立っている。

「ねぇ、星野君たちの言ってる『ある人』って、絶対うさぎちゃんのことよね…」

「他に誰も思い浮かばないわ」

「それに、はるかさんとみちるさんまで…――」

これは夢じゃないんだろうか。

亜美たちが隣で話しているのを耳にしながらも、うさぎはそう思わずにはいられなかった。

彼女らの言葉を信じるなら、星野たちが『自分の為』に2人をゲストとして招き、作成した歌を披露したいと言っていることになる。
恐らくこの歌が、バレンタインの時に3人が言っていた『お礼』なのだろう。

しかし、自分はこの地球のためじゃない、自分が愛する仲間たちのために戦い、尽くしたに過ぎない。
それが結果としてスリーライツのプリンセスである“火球”を救い、人々の未来への道を繋いだだけ。
感謝されるようなことは、していないのに…

『実はこの曲の作詞を手がけたのは俺たちだけじゃないんだ。
 1番の歌詞は俺たちが、そして2番を書いたのは、はるかさんとみちるさんなんだ』

『僕らのもう一人のプリンセス。ちゃんと聴いててよね…
 突然の企画、コンサートの内容に捻じ込むの、苦労したんだからさ』

星野に続き、夜天が悪戯っぽく笑う先に、みちるたちがいた。

彼女はくすり、と笑うと『そうね』と呟いた。

『私も、そしてはるかも作詞なんて初めてだったのですが、良い経験をさせて頂いたと思っています。
 この会場にいらっしゃるファンの皆さんには申し訳ないけれど、私たちの「想い」を伝えさせては頂けないでしょうか』

『僕からも、お願いするよ。
 折角彼らが与えてくれたこの場を、最高のステージにすることを誓う代わりに…この歌だけは…彼女に捧げることを許して欲しい…』

彼らの言葉に、静まり返った場内に再び盛大な拍手が響いた。

『セイヤー!』

『夜天くーん!!』

『大気さん!!』

スリーライツの3人への歓声の中には、はるかとみちるの名を呼ぶ声も少なくなかった。
その光景に、はるかもみちるも、そしてライツの3人も感謝するように再び頭を下げた。

『ありがとう…じゃあ、聴いてくれ…『dear…』』

星野の曲紹介と共に、スリーライツとはるか、そしてみちるがしなやかにメロディーを奏でた。



終わりなき旅に 身をおいて
麗し我が君 探しながら
出会ったのは白銀色の
やわらかな 月の雫

時に傷つけ ぶつかったけど
本当は君の笑顔に 救われてた

君が持つ その輝きが
褪せることのないように
流れ星になって
何処にいても 駆けつけるよ
あの時言えなかったありがとう(キモチ)
今君に伝えたい
dear my best friends
この歌にのせて


どんな暗闇も 照らし出す
貴女の光が 銀河を繋ぐ
孤独に凍える 心溶かして
優しいぬくもり 伝えてくれた

背負った過酷な運命を
まっすぐ見つめる瞳眩しくて

世界を敵に回しても構わない
貴女の 全てが愛しいよ 
この身を 賭けてもいい
巡り会えた瞬間から
揺るぎない想いを
dear my princess
貴女に誓うよ


彼らの詩は会場内のファン全てを魅了し、拍手は未だ鳴り止まず、涙を流す者もいた。

元々スリーライツの歌声は甘く、切ない。
歌の内容もさることながら、声質も声量もプロと呼ぶに相応しいレベルだ。

観衆が驚かされたのは2番の歌詞を歌ったはるかとみちるにだ。

星野たちにしても、2人とは既にファンタスティック音楽祭でジョイントしている為、演奏の方は何一つとして不安要素などなかった。
しかし歌に関してはライツの3人から見れば素人同然――のはずだった。
なのに本番を迎えてみればどうだ。
リハーサルとは打って変わった表情と声で、自らが書いた詩に込めた想いを表現した。

それは彼らのうさぎへの変わらぬ忠誠と愛情――

切なく、でもどこか力強いメロディーライン。

その曲に合わせて、みちるのマーメイドのような澄んだ声と、張りのある、情熱的なはるかの声が心を貫いた。

「あら、うさぎちゃん…」

「泣いてるのかい?」

「…え、なに、あ……?」

ただただ呆然と立ち尽くしていたうさぎは、亜美とまことに言われ、初めて自分が泣いていることに気づいた。
頬を伝う雫は、いつもは冷たいはずなのにひどく熱く感じて…彼女自身を混乱させた。

「ごめ、なんか…よくわかんな…」

「なぁに泣いてんのよ。この幸せもの!」

「わ、ちょっ、レイちゃ…!」

止まらなくなったらしい涙を拭っているうさぎの頭をレイが乱暴に撫でた。

『みんな、どうもありがとな!』

『ここからは僕たちの歌、メドレーでいくから、しっかりついてきてよね!』

『おーーーっ!』

『では残りのステージ、お願いしますよ、はるかさん、みちるさん!』

『えぇ、任せて頂戴』

『誰に向かって言ってるんだ』

そう言って不敵な笑みを湛えたステージ上のみちるや星野たちと、ふと顔を上げたうさぎは視線が重なったような気がした――



コンコン

コンサートの熱も冷め遣らぬうちにロビーでせつなとほたるに出会ったうさぎは、亜美たちと別れ、一緒にはるかの控え室を訪れた。

『どうぞ』

確認もそこそこに入室を許可するはるかの声に躊躇いつつも、ドアノブをまわす。
そっとドアの隙間から顔を覗かせると、すっかり身支度を整えたはるかとみちるが微笑んだ。

「うさぎ、ほたるにせつなも一緒に来てくれたのか」

「さ、上がって頂戴?」

「お、お邪魔します…」

ぱたり

小さくドアが閉まる音が静かな部屋に響いた。
靴を脱いで、せつなたちと一緒に2人の前に腰を下ろしたものの、恥ずかしさと歌の余韻で胸がいっぱいで、なんとなく言葉に詰まるうさぎ。
それでもせめてお礼を言わなくては、と口を開いた。

「あ、あの…えと、その……」

「今日のこと、驚かせて悪かったね」

「ごめんなさいね、黙っていて」

「いえ!すごくびっくりしたけど、でもすっごくすーっごく嬉しかったです!」

慌てて首をぶんぶん振るうさぎ。
その隣からほたるが笑顔で言葉を続ける。

「ホント、はるかパパもみちるママもとっても素敵だったよ!私、もっともっと聴いていたかったなー!」

「そうですね、普段とはまた違った感じで、2人とも楽しげでしたね」

それぞれ満面の笑みを浮かべる彼女らに、はるかとみちるは一瞬目を瞠ったが、すぐに穏やかな表情で微笑んだ。

3週間前に突然、星野から電話がかかってきたのが始まりだった。

ギャラクシアとの戦いにおいて、その身を投げ出したプリンセス―彼女のために歌を贈りたい。
バレンタインにお菓子も貰ってしまったし、今までのお礼を込めて…
その企画にはるかたちにも協力してもらえないだろうか、というのが電話の内容だった。

初めはなんでお前たちなんかと、と思ったはるかだが、ホワイトデーという3月に予定しているイベントについて考えが纏まっていないのも事実だった。

戦いのたびに傷つくうさぎに、今まで改まって言ったことがなかった気持ち。

伝える機会としては絶好の日だ。

折角だからとみちるも参加させることに成功し、頼まれた作詞にはせつなやほたるも巻き込んだのは彼らだけの秘密。
練習に明け暮れて怒涛のように過ぎた日々は、寂しい思いをしているであろううさぎへの罪悪感と裏腹に心躍らせる自分たちがいて。

ステージに上がった時のあの高揚感は今でも脈打っている。
そしてまた、予想通りに空色の瞳をこれでもかと見開いたうさぎの表情も、泣き笑いの顔も鮮やかに焼きついている。

「ホント、私たちのプリンセスは今も変わらず泣き虫なのね」

「え!?」

「また泣いてたのか?」

「あら、はるかったら見ていなかったの?」

可愛かったのに、と言われて赤くなるうさぎ。

「だ、だって…あまりにも…感動、しちゃって…」

語尾が小さくなるのは、歌詞の内容を思い出したからだろうか。
少し上目遣いで照れる仕草が可愛らしい。

「仕方ないよね、うさぎさん。
 パパとママってば今日のために私が妬けちゃうくらい一生懸命だったんだもの」

「特に作詞の時なんて――」

『せつなっ!』

何かを言いかけた彼女を慌てて止めに入るはるかとみちる。

その様子を見てくすくす笑うほたるとせつな。

うさぎも理由がわからないなりにも、微笑ましい光景に思わずつられてしまう。

「ありがとう、うさぎ…来てくれて」

「え? お礼を言うのは私の方ですよ…
 夢みたいに素敵な時間…ありがとうございました!」

花が綻ぶようにうさぎが微笑した、その時。

コンコン

うさぎの背後の扉がノックされた。
あら、とみちるが腰を浮かせた。が、それをはるかが制し、「どうぞ」と返答した。
ゆっくりと開かれた扉の向こうに立っていたのは星野たちだった。

「今日はお疲れ、っておだんご…」

「あ、せーや…夜天君、大気さん…お疲れさま!」

「あぁ、お疲れだったな」

星野はうさぎの存在が意外だったのか、少し驚いたように目を見開いた。
すると、その後ろから他の2人も顔を出した。

「お疲れ、天王、みちるさん…今日はありがと。
 月野も…来てくれて、ありがとう」

「本当にお疲れさまでした。そして、ありがとうございました」

「あなたたちこそ、お疲れ様。
 私たちの演奏、ご期待には副えたのかしら?」

「それは、月野の顔見ればわかるんじゃない?」

「そうそう。天王とみちるさんがステージ立ったときのおだんごの顔、最高だったぜ」

「すみませんでしたね、驚かせてしまって。
 でも、喜んで頂けたようで良かったですよ」

それぞれの顔がひどく愛しそうに細められる。
その先にいるのはもちろんうさぎ。
視線の意味に気づいているのかいないのか、本人はまた空色の瞳を滲ませて。

「あらあら」

などと苦笑しながらみちるが彼女の頬を包んで「だめよ、うさぎ」となだめた。

「今日のステージは全て貴女に捧げたのよ?」

「あと…このプレゼントも、だよね?」

みちるとほたるの言葉を合図にその場にいた全員が差し出したのは、綺麗に包装された大小さまざまなプレゼントらしきもの。

一瞬訳がわからず引っ込んだ涙。
思わずはるかの方を見ると、その手にも小さな箱が。

「だ、だって…わた…私……」

「受け取ってくれるよね、うさぎ」

「と言うか、受け取って戴かないと選んだ私たちが困るのですよ」

困惑したように星野たちに視線を移しても、悪戯な笑みが返ってくるだけで。
誰一人として手にしたプレゼントを引っ込める気はないようだ。

数分後。

諦めたうさぎが、全員のプレゼントを苦笑しながら受け取る姿があった。
さらにその一時間後、高層ビルのとあるレストランで見目麗しい家族と楽しげに食事をする、おだんご頭の少女がいたとかいなかったとか。


~FIN~


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や、やってしまったかな…?
調子に乗って作詞なんてやってしまいましたが。
どうなんでしょう…?
頭捻ってはるかたちと星野たちなりのうさぎへの思いを書いたつもりなのですが…



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コメント

夜遅くにすいません[i:63915]

今晩わ、仄かです(*^^*)ご報告が遅くなって申し訳ありませんm(__)m 昨日、あまみ様のお言葉に甘えて仄かのサイトにあまみ様のリンクをペタリと飾って参りました!!本当にありがとうございます!

これからも、何卒よろしくお願い致します!

こんばんわ。

コメントのレス、遅くなってすみません。

こちらこそ、宜しくお願いしますね。
夜うさの連載小説、楽しみにしています。

ではでは。

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