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桜が満開ですね♪

皆さま、こんばんわ。
いやー桜が満開になりましたね。
今日は気温も穏やかだったので、花見の人が多かったみたいです(^^)

本当はもう少し早くに書き上げたかったのですが、先に夜うさを掲載させて頂きます。

はるうさはもう少し時間を頂きたいと思います。
すみませんが、宜しくお願い致します。

では、お楽しみ頂ければ幸いです。




~ねがい~




「夜天君…?」

ある春の日の夕暮れ、うさぎは中庭で見知った人影を見つけた。

ひとつに束ねた白銀色の髪と黄味の強い翡翠色の瞳を持つ少年―夜天光―

キンモク星の皇女、火球の守護を司るセーラー戦士で、母星の復興を機に再び舞い降りた人気絶頂のアイドルグループのメンバー。
そしてまた、今はうさぎの恋人でもある。

「月野…」

「どうしたの、こんなところで」

「この木、綺麗な花を咲かせるんだな、と思ってね」

柔らかな笑みを浮かべて見上げる彼の視線の先には、薄紅色の花弁を広げ、散らせる一本の桜。

「桜って言うのよ」

「さくら」

確かめるように木の名前をかみ締める夜天。

小さく頷き、うさぎは彼の隣に並んだ。

「春にだけ花を咲かせる、私の大好きな花」

彼女の笑みはあたたかく愛しさに満ちていて、夜天の胸が高鳴った。

「それにね…」

「なに?」

「この学校に植えてある桜の木って噂があるの」

「噂って…?」

眉を顰める彼に、うさぎはふわりと微笑んで言葉を続けた。

「あのね、どの木かはみんな違うみたいなんだけど、願い事を叶えてくれるんだって」

「オメデタイやつ等…願い事なんてそんなものに縋るもんじゃないでしょ」

肩を竦め、呆れた様に言い放つ夜天。
その様子にうさぎは口を尖らせた。

「そうだけど…でも、私叶えてもらったよ、願い事」

言って、そっと聳え立つ桜の幹に手を添えた。

彼女の両腕では抱えきれないほど太く、丈夫で大きな桜の幹。

空高く伸ばされた枝と花弁の隙間から、春の暖かな日差しがキラキラと輝いている。

そよそよと穏やかな風が頬を撫でる度に舞い振る花弁。
そのうちの一枚がうさぎの手の平に。
驚いたように瞳を見開く。
しかしそれも一瞬で、嬉しそうに目を細め、その薄紅色を手の中に閉じ込めた。

「何をお願いしたの…?」

夜天はうさぎの隣に歩み寄り、問いかけた。
彼女のことだから自分の為でないことは分かっているけれど、何となく気になって。

「あのね、『夜天君たちのプリンセスが、無事に見つかりますように』って」

「え…?」

「えへへ…あとはね、『早く平和な毎日になりますように』って…」

恥ずかしそうにはにかむ彼女に、胸が締め付けられる。

今でこそ何事もなく学校や仕事に追われた日々を過ごしている。
しかし、以前はそれに加えて敵と戦い、自分たちのプリンセス―火球―を探すことに精一杯だった。
なのにうさぎは…

「まったく、月野はいっつもそうだよね…」

「夜天君?」

不思議そうに首を傾げるうさぎ。

その仕草が愛しくて。

夜天は優しくうさぎを背後から抱き寄せた。

「え、ちょ…ね、や、夜天君!?」

突然のことに慌てる彼女だが、夜天は気にした風もなく華奢な肩に顔を埋めた。

「たまには自分のために願ってみたらどうなのさ」

「えっ!? で、でも…あの頃って…」

「わかるけどさ…」

諦めたような言葉を、ため息とともに吐き出した。

この少女が無欲なのはいつものこと。

すべてを愛する、その優しき心が故に。

たとえ自らを犠牲にしようとも構わない、無謀とも言える無垢な想いが故に。

彼女を護る友人たちの苦労が、今となっては夜天にも手に取るように解る。

「でも、ありがと…」

小さく呟く。

その言葉は微かだったけれど、確かにうさぎの耳に届き、鼓膜を震わせた。

しかし、彼女は首を振って懐かしむように空を見上げた。

「ううん…みんなが力を貸してくれたから、私は頑張れたの。
 今のこの日常も、夜天君たちの星の復興も、間違いなくみんなで手に入れた、『宝物』だよ」

「……ばぁか……」

頑張り過ぎて戦いのあと倒れたの、どこの誰だよ。

口には出さずに心の中で毒づいた。

「もう!夜天君のいぢわる!」

くるりと振り返ると、うさぎは頬を膨らませた。

「くす。でも、そんなにご利益があるなら、僕も願ってみようかな…」

「え…?」

意地の悪い笑みを浮かべる彼に、うさぎは驚いたように目を見開く。

そんな彼女を見つめ、

「僕と君が、ずっと一緒にいられるように…」

優しく微笑み、言葉を紡いだ。

「夜天君…」

「だめ?」

「………じゃ、ないよ……」

「……月野?」

「ダメじゃない」

恥ずかしそうに笑う顔が赤く染まっている。

限りなく嬉しそうに。

空色の瞳をうっすら滲ませて。

「でも、」

「うん?」

「お願いしなくったって、きっと叶うよ。
 だって私、夜天君のこと大っ好きだもん!」

無邪気な台詞に今度は夜天が目を見開く。

そして、自嘲気味に笑った。

“ホント、いつまでたっても月野には勝てる気がしないや…”

「じゃあ、その証拠、見せてよ」

「えぇっ!? しょ、証拠!?って、なに!!」

「キス、して? 月野から」

「……………む、むりぃぃぃ!!」

「月野、僕のこと好きじゃないんだ?」

「す、好きだけど!」

「じゃあいいよね?」

「こ、こんな人目につくようなとこでできるわけないでしょぉ!?」

パニックになって顔が赤くなったり青ざめたりと忙しいうさぎをしかし、夜天は人の悪い笑みを浮かべるばかり。

しばらくあー、とかうーとか言いながら、懇願するように、上目遣いに彼を睨んでも状況は変わらなくて。

「~~~~~~~~~わ、わかったわよぉ!」

「してくれるんだ?」

「キス、してって言ったの夜天君じゃない…」

恨み言を口にして、彼に目を閉じるように願う。

澄んだ瞳が閉じられたのを確認し、震える両手で、そっと頬に触れる。

心臓がありえない速度で脈打っている。

時折襲う不安は未だに消えなくて。

またいつか戦いの日々が始まるかもしれないと思う時がある。

それでも、今はその全てを忘れて『この時』を生きたい。

胸のうちに溢れる、夜天への気持ちを込めて…うさぎは彼の唇に、自分のを重ねた。

ザァァァァァ…

そこへ一陣の風が吹き、枝を揺らし、咲き誇る花弁を大量に散らして二人の姿を隠した――


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なんでうちの夜天君はこうなのか…(汗)

そしてやっぱり押しに弱いうさぎなのでした(笑)

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