FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

be with you  VOL.3

こんにちわ、ゴールデンウイーク乗り遅れの新月です。
え?何故かというと、昨日まで仕事だったのです。

まぁ、いいんですけどね。
仕事場の都合で休日日数増えたので良し。

さて、お待たせして申し訳ありませんでした。

be with you最終回です。

内、外部その他、全員集合なので、会話がややこしいかも。
見苦しかったらすみません。

それでも楽しんでいただければ、嬉しいです。

では続きより、お楽しみください。










―be with you―



「…………と、いうことなんだけど……」

み、みんなの沈黙が…すっごく気になるんですけどぉ…

そう。

目の前には約束の時間30分前にこの家にたどり着いたみんなの姿。

みちるさんの絵のモデルになった翌日の朝、みんなのことが気になっていることをはるかさんたちに告げると、すぐにやわらかな返事が返ってきた。

どうなるかなんてわからないけれど、もう後戻りできない。

だから。

その後、ほたるちゃんも一緒に今日の準備をして早くにベッドに入った。

そして今日。
ソファに座ってはるかさんやみちるさんと話していた私の姿を見つけるや、泣きながら抱きつかれて。

みんなとルナ、アルテミスを何とか宥めてそれぞれソファに落ち着いたのはそれから20分後。
みちるさんとせつなさんが用意してくれたお茶を飲みつつ、私は一通りのことをみんなに話し終わった。
寝てる間のことはわからなかったから、はるかさんたちが話してくれたけれど。

「何か質問はあるかな?」

はるかさんの問いに手を上げたのはルナを膝の上に乗せた美奈子ちゃん。
ちなみにアルテミスはその隣に静かに座っている。

「2人が付き合うのに、私は反対しない。
 でもうさぎちゃん、衛さんとのことはどうするの?」

あ。しまった…

私は内心冷や汗を流した。
みんなの視線が集まるのを感じながら、意を決して口を開いた。

「~~~~あの、えっと…みんな!ごめん!」

ぱん!と両手を合わせる。

『うさぎ(ちゃん)…?』

「そのことなんだけど…2ヶ月くらい前に、私たち別れたの」

『えぇぇっ!?』

驚くのも無理はないと思う。
何せ私が自分のことで頭がいっぱいで話すことさえしていなかったのだから。

ただ、はるかさんやみちるさんたちでさえ驚いている中で、正面でほたるちゃんの隣に座るちびうさが静かに私を見つめているのが不思議だった。

「あたし、知ってたよ」

は……?

「ちびうさ、ちゃん…?」

「いま、なんて…」

一瞬、何を言われたのかわからなかった。

呆然とした口調で、レイちゃんとまこちゃんがちびうさに問いかける。

「だって、うさぎがおかしくなったの、2ヶ月くらい前からだもん。
 多分原因はまもちゃんとのことなんだろうなって思ったから、ちょっとだけ調べたの」

「調べたって…」

「まもちゃんに聞いたの。
 そしたら“他に大切な人ができた”から振られたって教えてくれたの」

そう。
ちびうさの言う通り。
私は2ヶ月ほど前、彼に別れを告げた。
その時から、私は“衛さん”と呼び方を出会った頃に戻した。
彼もまた。


本当は戦いが終わる前からずっと心の中で燻っていたはるかさんへの気持ち。
それをいつまでも抱えたまま彼の隣にいるのがうしろめたくて。

自分の気持ちを伝えた時の衛さんの表情は覚えている。

少し悲しそうで、だけど、決して責めないその深い瞳。

私が大好きだった人――

たくさん思い出がありすぎて、まだ胸が痛む時がある。

だけど――

「ホント、なの…?」

レイちゃんが掠れた声で私に問いかける。

私は小さく頷いて言葉を続けた。

「はるかさんのこと、好きって気付いたときに…すごく悩んで…忘れようとも思った…
 どうしても、自分の気持ちに嘘が付けなかった…だから、別れたの」

「でもあんたの話を信じないわけじゃないけど、そうじゃなかったら…――」

「それは、ないと思うわ」

レイちゃんの言葉を遮ったのは、以外にも亜美ちゃんだった。
全員が驚いたように注目する。

はっとしたように顔を上げた亜美ちゃんが、少し頬を染めながら話を続けた。

「あ、あの、ね…覚えてる?
 ネヘレニアとの戦いでみんな鏡の中に閉じ込められて、衛さんとの絆が断ち切れそうになって…ちびうさちゃんの姿が消えてしまったこと…」

全員痛みを含んだような表情で頷いた。

そう。

ちびうさは一度、衛さんがネヘレニアの呪いで操られたために存在が危うくなったことがある。

あの時は本当に怖かった。

だって…ちびうさは…私の未来の娘。

どんな状況に陥っても護りたい存在だったから…

「でも、今回は既にうさぎちゃんと衛さんとは別れているわ。
 にもかかわらず、未だにちびうさちゃんがこうして存在している…どう思う…?」

『―――!!!』

まさか…

弾かれたように、みんなが顔を上げた。

「ちびちゃんがまだ、うさぎから産まれる可能性があるということ…だね?」

「えぇ、きっと」

はるかさんの言葉に頷く亜美ちゃん。

「…うさぎ…」

「なに? ちびうさ…」

「あたし…ホントはうさぎとはるかさんの気持ち…気付いてた…
 だけど、自分がどうなっちゃうかわかんないから怖くて…聞けなかった…!」

ちびうさ…!?

「ただ…その時に亜美ちゃんが言ったみたいにまもちゃんとうさぎが別れてるのにって考えたの。
 そしたらさ、だいじょぶ、なんじゃないかな?って思えて…」


あんた…そんなこと…ひとりで…?

いつからそんなに悩んでいたんだろう…

まだ、ほんの小学生なのに…


今にも泣き出しそうで、でも、必死でそれを耐えている姿に心の奥がずきりと痛んだ。

私はみんなの意識が私たちに向いているのを感じながら、薄桃色の輝きから瞳を逸らさず話の先を促した。

「ねぇ、うさぎ…あたし、うさぎの子供で良いんだよね…?
 可能性があるなら、生まれてこれるなら…あたし…」

「良いに決まってるじゃない!」

私は思わずちびうさの言葉を遮って叫んだ。

「…あんたは、あんたは私の娘なのよ…?」

「うさぎぃ…」

ぼろぼろと彼女の瞳から涙が零れていく。

私はそっと、手を差し出した。

「何年、何百年後に生まれても、髪の色が変わっても、瞳の色が違ってもあんたは…私の娘の『ちびうさ』よ」

その瞬間。
ソファからちびうさが立ち上がり、弾丸のように私の飛び込んできた。

愛しい小さな体をぎゅうっと抱きしめる。

「うさぎぃぃ…!」

「…ちびうさ…!」

はるかさんの手が肩を優しく抱いてくれるのを感じながら、私たちはひとしきり泣いた――





「はるかさん…お願いが、あるの…」

いつの間にか泣いていたみんなも落ち着いた頃、ちびうさが私の腕の中から顔を上げた。

「なにかな?」

「あのね、うさぎのこと…うさぎのことを幸せにしてあげて?」

ちびうさ……?

唐突な願いに一瞬、私もはるかさんも、そしてみんなさえ言葉を失う。

「だってさ、うさぎったら自分のことほったらかしでみんなのことばっかでさ…
 今までずーーーっと戦いで傷ついたり、悲しいことがあっても我慢してたでしょ?
 だから、誰よりも幸せになって欲しいの。世界中の誰よりも!たっくさん!」

『ちびうさ(ちゃん)…』

胸の奥と瞼の裏が熱い。

私は思わず両手で口元を覆う。

その時にはすでに、頬を涙が伝っていた。

「ね、お願い…」

静かにちびうさの話を聴いていたはるかさんは優しく微笑むと、そっとその薄桃色の髪を撫でた。

「わかった。約束しよう。
 ちびちゃんだけじゃない。ここにいる全員に誓って、うさぎを幸せにする。必ず、ね…」

「約束ね? ほんとだよ?
 あたしのママなんだから、大事にしないと許さないんだからね…!」

「うん。約束だ」

「よかったぁ…」

泣き笑いのような顔でちびうさは私の傍を離れ、はるかさんの手に自分のを重ねた。

「お願いね、はるかさん…
 ドジで、おっちょこちょいで、泣き虫だけど…誰よりも…この世界を愛してる、あたしのママを…お願いね…」

「ちびうさ…」

止まったはずの涙がまた溢れて止まらない。

「でも、あなたたちこそ、いいの?」

と、いつの間にか私の背後に立っていたみちるさんが亜美ちゃんたちに問いかけた。
私は涙を拭ってみちるさんを振り仰いだ。

「みちる、さん…?」

「貴女たち、私やはるかが目覚める前からこの地球を護ってきたのでしょう?
 うさぎや衛さんがいる世界と…未来を。
 それを…否定することになっても、良いの?」

「みちるさん、それは…違いますよ」

静かに口を開いたのはまこちゃん。
その瞳はまっすぐにこちらを見ていて…真剣そのものだった。

「あたしたちが護りたかったのは、うさぎちゃんです。
 いつだって、どんな敵が現れて、どんな状況に陥っても…本当はうさぎちゃんが無事であればそれで良かったんです」

「まこちゃん…」

「どんなに街が平和になったって、うさぎちゃんがいなくなったら意味がないんです。
 うさぎちゃんは誰より一番頑張ってきたんだから、誰よりも幸せになってもらいたかったんですよ」

「でも、みちるさんたちこそ…良いんですか?」

「あら、はるかとうさぎがお互い想い合っているのに、私たちが反対する理由なんてあるのかしら?」

「………!」

み、みちるさん…

あまりストレートで迷いのない返事に、質問したレイちゃんの方が黙ってしまう。
そこへ、せつなさんが言葉を続けた。

「私たちは反対などしませんし、できません。
 そもそも未来など不確定なものですし、もし変わってしまったとしてもそれも一つの未来の『在り方』です。
 ですから、うさぎさんが誰とお付き合いをしても、結婚しても、それは私たちが干渉する領域ではありませんから」

「私は、はるかパパとうさぎさんが幸せになってくれたらすっごく嬉しいな!」

「せつなさんやほたるちゃんまでがこう言ってるなら…」

「私たちが言うことなんて何もないわね」

「まこちゃん…亜美ちゃん…いい、の…?」

「ばっかねぇ!うさぎが幸せならそれでいーのよ!
 大体ちびうさちゃんの言うとおり、あんたは私たちのことばっかり考えすぎなのよ!」

レイちゃん…

みんなの顔を順に見つめていくと、静かに、そして優しく頷いてくれた。

「ごめんね…みんなぁ……っ…せっかく今まで…」

『うさぎ(ちゃん)』

「ふえ?」

「こういうときは違うでしょう?」

あ、で、でも…

言うべきか迷っていると、ルナがダメ押しをするようににっこり笑った。

ふと、以前ルナに言われたことが脳裏を過ぎった。


“あたしはうさぎちゃんが幸せになれるなら、どんな道を選んでも祝福してあげる”


あぁ…だいじょうぶなんだ…

私はひとりじゃなかったのね…

もう、未来に囚われなくてもいいのね…


『ありがとう』


私はようやく笑って言うことができた。





「うさぎ」

呼ばれて振り返れば、そこにははるかさんがテラスに下りてきていた。

あれから、みんなといろいろ話をして、私はもうしばらくはるかさんの家にいることにした。
ちびうさは新学期が始まる前に一度30世紀に戻るらしい。
その時は見送りに行くつもりでいる。

「そろそろ冷えてきたし、中に入ったら?」

「星が綺麗でつい…」

ぺろ、と舌を出すと、困ったように苦笑するはるかさん。

深呼吸すると、少し冷たい空気が肺を満たしてくれる。

今日は新月で星の輝きが強く感じられて、とても気持ちがいい。
空を見上げれば、天空の星々全てが微笑ってくれているよう。
とても静かで、不思議な感覚。

「風邪をひくよ?」

「だいじょぶですよ。
 もう少しだけ、この星空を見ていたいんです」

「確かに綺麗だけど…」

納得のいかないような、渋い表情をして私を背後から抱きしめる。
ふわり、と優しい香りが鼻腔をくすぐった。

なんだかこの数日が怒涛のようで、ジェットコースターに乗ってるみたい。


ついこの間まで頭の中はぐるぐる同じことばかり巡っていた。

はるかさんのことを考えて、夢でも追いかけていた。

なのに全然届かないし、距離も縮まらない。

その事に疲れて全てを投げ出した。

未来の自分に救われて、彼に全てを告げて…繋がれた手。

今でも信じられないくらい。

だけど…


「ねぇ、はるかさん」

「うん? どうかした?」

私は彼を仰いで笑った。

「私、はるかさんと一緒なら何処へだって行けそう。
 どんなに辛いことがあったって、未来が変わってしまったとしても、きっと…ううん、乗り越えてみせます」

「うさぎ…」

「これからも…ずっと、私の傍にいてくれますか?」

一瞬目を見開いた彼はふっと微笑み、私と向かい合わせに立つと、その場に傅いた。

「はるか、さん…?」

突然のことに私は一瞬言葉を失ってしまう。

そして、捕らわれる指先。

「それは僕の台詞だよ、うさぎ。
 僕らのプリンセス…君に僕の全てを掛けて…未来永劫、変わることのない愛を誓う…
 だから、僕の傍にずっといてくれるかな…?」

はるかさん…


深い藍の瞳

はちみつ色の柔らかな髪

整った顔立ちと均整の取れたスタイル

文武両道でピアノだって弾けてしまう


なにもかも私となんてつりあわないかもしれない

それでも、彼が大好きだから

手を伸ばして、繋いでいたい

その為になんだって耐えてみせるから

ねぇ、お願い神様

はるかさんだけは…失いたくないよ…


「はるかさん…私と…ずっと、一緒にいて下さい…」

私の言葉に満足そうに微笑むと、ゆっくりと私の指先に口付けた。

「仰せのままに…うさぎ…」

そのまま視線を合わせ、そっと口付けを交わした…

まるであの…神聖な、誓いのように…


=============================


あぁ、思ったよりシリアス度が高くなってしまったのは気のせい…?
いや、そうでもない…?
どうなんでしょう…

なんだかんだ言いながら、みんなうさぎちゃんには甘そうなので、こんな仕上がりになりました。
来月はもしかしたらライツの誰かが出番増えるかもです。

では、また感想などありましたら宜しくお願いします。
関連記事
スポンサーサイト

<< GWですねぇ… | ホーム | 感謝!! >>


コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 ホーム 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。