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いってみよー!

みなさま、こんばんわ。新月です。

さて、明日はうさぎちゃんのたんじょーびです。
というわけで、はるうさ前提記念日ねた、いってみよー!


いつだって、愛しい人の笑顔が見ていたいから。





=ひとりじめ=



「ここ、は?」

誕生日の前日である夕方。
うさぎは、はるかに連れられてとあるマンションの前に来ていた。

「いいから、おいで」

「あ、はい…」

躊躇いながらも彼女は差し出された手を取り、助手席から降りた。

見上げれば黄昏の色に染まった空が見える。

何階建てなのか分からないが、とりあえず10階以上の建物であることは確かで。

オートロックセキュリティが敷かれている大理石の玄関。
レターボックスが並ぶホールを歩いて右手に折れると、エレベーターに乗り込む。
はるかは8階のパネルを押すと、そっとうさぎの肩を抱き寄せた。

「そんなことしなくても逃げませんよぅ?」

「どうかな? さっきから心臓の音、凄いんだけど?」

「嘘っ!?」

「…くすくす…嘘だよ」

チン

恥ずかしさのあまり頬を染め、抗議をしようとしたうさぎを遮り、エレベーターは目的のフロアに着いたようだ。

カツン、コツン、カツン…

歩くたびに響く足音が鼓動を早めて、繋いだ指先が震え、じわり、と汗が滲む。

そして、はるかはある部屋の前で立ち止まり、鍵を開け、扉を開けた。

キィ…

「…はるか、さん?」

「上がって?」

柔らかい微笑はいつまでたっても慣れなくて。
誘われるように靴を脱いでフローリングの床に足を下ろす。

幾つかドアのある廊下の突き当たり。

淡いブルーのカーテンを揺らしてくぐったそこには、調度品の揃った広いリビングがあった。

白い皮製のソファにクリーム色のカーペット。
ガラス製のローテーブルにバラを生けた陶磁の花瓶。
大きなモニターを乗せたテレビラックに音響システム、黒いオーディオデッキもある。
焦げ茶のダイニングテーブルには白いクロス。
右手の壁にはそれとお揃いのカップボード。

「これは…?」

「僕のプライベート空間」

「え………?」

締め切っていた淡いグリーンの遮光カーテンを開けながら、はるかは事も無げに答えた。
大きな窓からは夕焼けに照らされた街が一望出来た。

「うちにも部屋はあるけど、君と2人きりになるにはこれしかないと思ってね」

「ちょっ!えぇっ!?」

苦笑するはるかのセリフに瞠目し、口をあんぐりあけた。

「誤解のないように言っておくけど、僕は今の家を出る予定はないよ。
 一応これでもほたるの保護者だからね…
 ただ、家に呼んでもうさぎをほたるやみちるに獲られてしまうことも多いからね、ちょっとした独占欲だよ」

「はるかさん…」

困ったようにため息をつく彼女だが、はるかにとっては死活問題だ。

このあたたかな心を持つ少女は、はるかを含める家族全員のお気に入りである。
特にみちるはうさぎが訪れたと知るや、お茶や手作りのお菓子を用意し、彼女の意識を独占しようとする。
それだけでも十分面白くないのに、最近せつなまでもがほたるを出汁にして部屋を訪れる始末。
おまけに彼はレーサーで、シーズンに入れば会える時間も限られてしまう。
仮にも両想いである彼女と2人きりでいたいと思うのは当然のことである。

「だめかな?」

「だ、だめとかじゃなくって…」

ずるい、と上目遣いに端正な顔を睨む。

そんなことをしても無駄なのは経験上分かってはいる。
しかし、このリビング、淡いローズピンクの壁で彩られているシステムキッチンも含めると20畳はある。
加えて部屋の数だってさっきドアを数えただけで4つはあった。
浴室とトイレを差し引いても2部屋はある計算になる。
となると、気になるのは家賃だった。

「難しいこと考えてる?」

「う゛…そりゃあ、まぁ……」

「だとおもった。
 だけど僕にしてみれば、うさぎと2人きりでいられる時間のほうが貴重だからね。
 それとも、うさぎは僕と2人でいるのは嫌?」

「そ、そんなこと!あるわけない、じゃない、ですか…」

慌てて否定するも、いつものようにうまく乗せられてしまったことに気付く。

しかし、時すでに遅し。

あっという間に風をまとったその腕に包まれる。

「もぅ……はるかさんってば…」

誤魔化されていると知りながら、顔が自然と熱くなるのが分かる。
はるかがこんな強引な手口に出た気持ちが、うさぎも分からないわけではなかったから。
甘えるように額を広い胸に擦り寄せてみた。

「うさぎ…?」

「今回だけです。もう何も言いません」

「そうしてくれると嬉しいよ」

頬を染めたまま微笑むうさぎが愛しくて、はるかはそっと口付けた。

「ありがとう、はるかさん」

「お礼を言うのはまだ早いよ、うさぎ」

「え?」

はるかはポケットを探ると、うさぎの掌に何かをそっと置いた。

「わ、これ!」

ウサギが月を抱いているシルバー製のチャーム。
その先には鍵がきらりと光る。

「この部屋の鍵。
 下のセキュリティもこれで解除できるようになってるから」

「かわいい!ありがとうございます!」

満面の笑みに、はるかも満足気に微笑み返す。

「うん。さ、お姫様…この後のご予定は開けてくれてるよね?」

「あ、はい」

「じゃあ行こうか」

「はい♪」

カーテンを閉めたはるかに答え、2人はマンションを出た。

誕生日である明日は、彼らの住む家でパーティーが開かれる予定になっている。
だから、今夜ははるかがうさぎを祝うためにレストランを予約したのだ。
誰よりも一番に、彼女の存在に感謝したくて。

それは小さな我侭。

だけど、純粋で優しいお姫様は気付いていても何も言わない。

ただ、プレゼントが明日の分も用意してあることをはるかはまだ黙っておいた。

愛しい者の驚く顔と喜ぶ顔は何度でも見てみたいのだから。



FIN


==========================


はい、ちょっとみちる嬢やせつなさんたちに嫉妬気味のはるかさんでした。

うさちゃんもわかっているので、そんなに強くも言えず、結局受け入れてしまう。
たんじょーびなので、こんなのもありかと。


ほんとうは明日ですが、うさぎちゃん!はぴばっ!


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