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その想いを旋律に


さー出し惜しみなくいきましょうか。

とは言っても需要があるのかどうか…ちょっと心配。
ただ、某サイトの管理人様に公式ですよ!って言って頂いたので、思い切って投稿です!

この間から出番の増えた大気さん。
今回は完全なる大気→うさぎです。
お好きじゃない人は要注意。です。


それでも読んであげましょう!って言って下さる方は、続きよりお楽しみください。




++その想いを旋律に++



「あ、れ…大気、さん…?」

お昼休みに学校の屋上に降り立ったうさぎ。
そこで、彼女は意外な人物を見かけた。

すらりとした長身、長い栗色の髪、知的な面立ちをしたスリーライツの大気。

その彼が、給水タンクの陰で静かに目を閉じて…―眠っていたのだ。

“疲れてるのかな…”

番組の入れ替わり時期に入り、彼らを良くテレビで見かける。
学校で会えなくて少し寂しいと感じることもあったが、その分何かと3人からメールや電話が鳴り響くのでどこか忘れていられた。

「あ…これ……」

その大気の傍らには数枚の紙。
よく見れば五線譜のひいてある譜面だった。
昔から音楽だけは得意だったうさぎは、手に取った紙に踊る音符を鼻歌混じりにたどり始めた。

が。風が変わった。
いち早く察したうさぎははっと顔を上げた。

(だめ!他の譜面が!)

まだ屋上のアスファルトに散らばったままの、数枚の譜面がひらり、とめくれ…―――

ばちんっ!!

(……いった~~~~っ!)

舞い上がりかけたそれらを、手のひらで押さえた。
までは良かったのだが、勢いあまって加減を間違えたらしい。

痛みに涙目になったその時。

ぶわり!と強風が襲ってきた。

「きゃぁっ!」

思わず悲鳴を上げ、目を閉じるうさぎ。
長い髪が弄られ、飛ばされそうになる。
それでも譜面を押さえている手を離さなかったのは奇跡だった。

ようやく風が治まってほっとしたも束の間。

「……ん……、私は……」

(あちゃぁ…)

うさぎはやってしまった、とばかりに目を閉じた。

「つき、の…さん?」

「あ~~~~やっぱ起きちゃいましたか……」

「転寝をしていたようですね…」

「ご、ごめんなさい!あのっあんまりにもよく寝てたからそっとしておこうと思ったんですけどっ…」

「おや、」

「あ、あのこっこれは!」

自分の掌の下にあるものに気付いたらしい大気の視線に、さらにわたわたと慌てるうさぎ。
やましいことは何もないのだが、少しでも譜面を読んでしまった手前、なんとなくドキドキしてしまう。

「くす、わかっていますよ…風で飛ばされそうになったのを押さえてくれたのでしょう?」

「どうして……」

直前まで眠っていて、何も知らないはずの大気が優しく微笑む。

「乱れてしまっていますよ」

長い指がうさぎに伸びる。

ふわりと撫でたそこは、彼女がいつも結い上げている髪。
綺麗に纏められていたおだんごは、ぼさぼさになってしまっていた。

「すみません、ありがとうございました」

「あ、いえっ!そ、それにこれっ大事な譜面ですよね…? 飛ばされなくって良かったです♪」

言いながら差し出された譜面を受け取る大気。

「えぇ、今度出そうと思っている新曲です」

「そうだったんですか…」

「あぁ、髪…乱れたままですね。
 良ければ、私が結い直しましょうか」

一瞬、何を言われたのかわからず、うさぎの思考が停止した。
そして、理解した途端、ぼっと顔を赤らめた。

「…………ぅぇええええ!?
 そ、そん!なことっさせたらファンのみんなに怒られ……」

「ここには私たちしかいませんし、譜面のお礼がまだですからね。
 それとも私が髪に触れるのはお嫌ですか?」

こんな言葉はずるい、と思う。
普段笑顔―営業用に感じる―を絶やさない彼だが、時折本当に穏やかな眼差しでこちらを見ていることがある。

やわらかく、どこか大切な人を見るような…優しい微笑。

戦いの最中だった頃は辛辣な言葉ばかりを聴いていたから、本当に戸惑ってしまう。
だから、折角の大気の厚意を無碍に断るのも気が引けて。

「じゃあ、お願いします」

そう、笑うしかなかった。



さらさらと、零れ落ちる金色の輝き。
乱れていたにも拘らず、手櫛で引っかかることのないそれ。
大気は片方ずつ纏めながら、そっとおだんご状に巻いてゆく。

その指先を感じながら、うさぎは早まる鼓動を抑えられずにいた。
自分以外の人に髪を結ってもらうなど久しぶりで、しかも相手が男性ともなると恥ずかしさを隠しきれない。

それにしても――

「な、慣れてるんですね…」

「はい?」

「私の髪型なんて結ったことないでしょう…?」

「あぁ、そのことですか。
 たまに体育のあととかに結い直していたことがあったでしょう?」


確かにそんなことは何度かあったと思う。

しかし、それで覚えたというなら、覚えが良すぎないだろうか。
いくら亜美を凌ぐ頭脳を持つ大気でも、それは反則というものだ。

「大気さんってホント器用なんですねぇ…料理も上手だし、いいなぁ…」

「そんなことはありませんよ。
 月野さんの髪が痛みが少なくて逆に緊張してしまいますよ」

「ほえ!?」

大気の思わぬ言葉に驚きの声を上げてしまう。

「普段は忘れていますが、貴女は銀河を統べる月のプリンセスです。
 その髪を私が結うことなど本来なら許されないことでしょうからね」

「大気、さん?」

「と、言うのは半分冗談ですが、星野あたりに知られたらまたひと騒動でしょう。
 それに、月野さんは私よりも素敵な一面をたくさん持ってらっしゃると思いますよ」

「え……?」

「素直さや、誰よりもあたたかな優しさ、強い意志を湛えた蒼い瞳も、秘めたその輝きも…私には眩しすぎるほどです」

とくん、とうさぎの胸の奥が鳴った。
みるみる顔だけでなく、首筋や指の先までが熱くなる。

こんなに率直に自分のことを“素敵だ”なんて言われた事がなかった。

はるかにならば何度か口説き文句を述べられたことがあったが、今の大気の言葉は余りにストレートすぎた。

「さ、出来ましたよ…………―月野さん?」

朱に染まった顔を自覚しているため、呼びかけに振り返ることが出来ない。
訝しく思った大気に顔を覗きこまれても、その視線を合わせることもまた難しい。

鼓動が、速くて…治まらない。

「すみません、困らせるつもりは……」

「いっいえ!違うんです!あ、ありがと、ゴザイマス…髪…も、さっきの、も嬉しかった、です……」

逸らされたままの視線、林檎のように赤い頬、ゆるく笑みの形を取る口元。

決して拒絶ではないその表情を確認すると、なんとなく大気自身も微笑んでしまう。

「で、でも!」

「はい?」

「大気さんの歌詞や曲もっ、優しさやあたたかさが溢れてて、前よりずっと素敵だと思いますよ?」

一瞬言葉を失う。

実際歌っている星野や、編曲を手がけている夜天にも言われたことのない言葉。
しかし、彼女が取り繕いで言う言葉とも思えない。

「きっと、星野も夜天君も気付いてると思います」

「―――…っ!?」

「だって、大切な仲間でしょう?
 ずっとずっと一緒に戦ってきた、3人でひとつの“スターライツ”」

「月野さん…」

「新曲、楽しみにしてますね♪」

そう穏やかに微笑まれて、大気もくすりと笑った。

(やはり、貴女には敵いませんね…)

誰もが惹かれ、寄り添い、触れたくなる。

そのぬくもりが、優しさが、儚さが、強さが…愛しくて。

今手の中にあるこの気持ちを旋律に載せてみても良いかもしれない。
数え切れない想いを、生まれたぬくもりを、掴み取った日常を…自分の手で綴ってみようか。

「ご期待に沿えるよう、頑張ります。
 もし完成したら、一番に聴いてくださいね?」

良いんですか!?と破顔するうさぎに微笑む大気。
零れる笑顔。

澄んだ瞳。

華奢な身体。

軽やかなステップ。

背に広がる翼。

あたたかな き。


その全てを言葉であらわせるかは自分次第。

(まぁ、やってみましょう…)

大気は小さな熱を胸にそっと空を見上げた。


~fin~


============================

い、いかがでしょう?

大気さんは意外と恋愛に関してストイックな部分がありそうですが、
自覚したり進展すると押しが強かったりとか、無意識に褒め殺ししそうな気がするのです。
そして、その言葉に赤面して、うろたえてしまううさぎちゃんが可愛い(笑)

最近男性陣の押しが強い話を書く率が高い気がするけど、まぁ、たまにはいいでしょう♪

これからも、宜しくお願いいたします。


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