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1周年記念第1弾。

お久しぶりです、こんばんは。

1周年が過ぎてはや一月。大変お待たせ致しました(汗)
創作作業が滞るわ熱出すわで色々ありましたが、なんとか3作品仕上げることが出来ました。


では、第一弾はやはりゼルリナですね!

ぶっちゃけラブラブ。
ガウリナ派の人は要注意。というか多分やめたほうがいいと思います。
ひとつの戦いが終わってからのお話です。

ばっちこい!って方は続きよりどうぞ。
お楽しみ頂けたら幸いです!




“また会う日まで”



こんこん


深夜にノックされた扉。
気配の持ち主を察知し、リナは躊躇いもなくドアを開けた。

「どうしたの? こんな時間に珍しいじゃない」

「……ちょっとな」

訪問者―ゼルガディス―は、少し間を置いて答えた。
その言葉から何かを感じたリナは「まぁいいわ」と言って部屋へ入るように勧めた。


寝具に着替えた無防備な姿。

ベッドの上に放られた魔道書。

光量を抑えた“明かり〈ライティング〉”

そして、微かに香る精神安定の為のオイル。

彼女独特の部屋の雰囲気にほんの少しだけ緊張してしまう。


彼女がぽすん、とベッドに座るを見て、ゼルガディスは向かいにあるテーブルの椅子に腰掛けた。

「で? どうするの?」

全てお見通し、と言った風に微笑むリナ。

対してゼルガディスはばれたか、と言いたげに肩を竦めた。

「何回同じこと繰り返してるのよ。
 あんたがこんな時間にあたしを訪ねて来るときは、魔道書絡みか出発の日取りを決めた時でしょ。――――で?」

「明後日に……発とうと思ってる」

「………そっか。今度は、見つかるといいわね」

少し寂しげに、それでも優しくかけられる言葉。



始めからそうだった。

何度同じことを繰り返しても、彼女は変わらない。

発つ日を告げ、それが翌日でも、何日後でも、何も聞かずに送り出してくれる。

ただ、変わったのはその―――表情。

見るたびに大人びていくその笑み。

女らしくなっていく体躯に加え、その思考もさることながら、一番変貌を遂げたと言っていいだろう。

別れと再会のたびに募る想い。

それが憧れではなく、恋愛感情だと気付かされるまで、さほど時間はかからなかった。



「…リナ…」

「なぁに?」

少し躊躇いがちに口を開いたゼルガディスに、穏やかに応えるリナ。

「渡しておきたいものがある」

訝しげに首を傾げながらも、差し出された白いリボンのかかった黒い箱を両手で受け取る。


視線で開封を促されて、ゆっくりとリボンを解き、箱を開く。

中にはベルベットの箱が納められていた。

こくり、と喉が鳴る。

何故か緊張して微かに手が震えた。

そっと、深いグリーンの箱を押し上げる。

「………ゼル? これっ……」

中には金色に輝く懐中時計が鎮座していた。
しかし、彼女にはこれが「ただの」時計でないことがすぐにわかった。

確信が持てず、確かめるように目の前の人物に答えを求める。

縋るような視線に、らしくないな、と思いつつ、

「お前さんの勘は当たってる。それは、オリハルコン製の時計だ」

「なっ、なんでそんなものっ!」

「俺も――――同じものを持っている」

「………は…………?」

しっかり3秒ほど経って、リナは目を見開いたまま固まった。

そんな彼女に苦笑しつつ、ゼルガディスは腰のベルトから時計を外してベルベットのケースに近づけた。

キィ……ンと決して耳障りでない、高く澄んだ金属音が響く。

「判るか?」

「……っこれって……まさか……」

揺れる深紅の瞳にこくり、と頷くゼルガディス。



この場にある2つの時計はもともと1つのオリハルコンから作られた特別製だ。

オリハルコンは石によって個別の波動パターンを持っている。
つまりその波動パターンさえ知っていれば、そのオリハルコンの場所に辿り着くことが出来る。

2人が出会った頃、赤法師レゾがリナとガウリィのいる位置を的確に知ることが出来た理由。そのひとつがこれだ。


「ゼル……なんで…?」

「いい加減すれ違いの旅に疲れた、と言うのがひとつだな。だが、何よりお前さんとの繋がりが欲しかった、と言うのが本音だ」

「……っ…だって、あんた今までそういうの好きじゃなかったじゃない。なんで? なんで今更っ……」



大切で、誰より焦がれた人。

はじめは確かにただの仲間だった。

なのにいつしか惹かれて、初めて自分から欲しいと思った。



冷たく冴えた翡翠色の瞳や、微かに澄んだ音を奏でる鋼の髪。

自分の思考を先読みしてくれて、理解してくれる明晰な頭脳。

無駄なく引き締まった細身の身体。

今まで感じてきた彼なりの優しさ。


決して冷たくない、しかし甘さのないそれは、自分にとって心地よすぎて―――離れ難かった。
その気持ちは互いが互いを必要とし、恋人と言う関係になっても変わることはなくて。


だからいつだって何も言わずに見送ってきたのだ。
ゼルガディスの悲願のために、足枷となり嫌われるのが、そして、自分の選んでしまった運命に巻き込んでしまうのが怖かったから―――――



「あたしはっ……――――!」

「俺がもし元の姿に戻るなり、お前さんに会いたくなった時……もしくは互いに力が必要になった時に…必要だろう?」

「――っ!?――」

ゼルガディスの言葉に思わず息を呑む。

降りる、沈黙。

彷徨う細い指先。

躊躇いを含んだ紅の瞳。

いつもの彼女らしくないと言えばらしくない。
だが、それは互いの手の中にある金色の輝きのせい。

「いい、の……?」

「うん?」

「…あたし、…ゼルを探しても……」

ほんの少しその言葉に驚いて、けれどその中に含まれた意味に気が付いた。

だから、ふっと笑って彼女の隣に移動して腰を下ろす。

「俺は……お前さんが思ってるよりいつだってお前さんのことを求めてる。
 今度はいつ会えるか、どんな表情を見せてくれるのか、いらぬ心配だって山ほど、な」

「ゼルガディス………」

「お前さんが俺のことをどれだけ好きかなんて、正直いまいち自信が無い。
 だが…どんなトラブルに巻き込まれようが、何度死に目に遭おうが、俺はお前が…―――いや、リナが好きだ……」



“それじゃあそいつを渡す理由にならんか?”



そんな風に、少し照れたように笑われてしまったら………


「―――――馬っ鹿ねぇ……―――」


込み上げてくるひどく熱いものを気合で押し戻し、彼女は凄然と微笑んだ。

「嬉しいに決まってるじゃない!
 大体ねぇ、あんたやることが唐突なのよっ!いつもはクールぶって何も言わないくせにいきなしなによっ……――ほんっとばかなんだからっ……」

「……リナ……」

「あたしだってねぇっあんたのことっ――――――!」


その先は言葉にならなかった。


抱き寄せられた肩、吸い込まれるように重ねられた唇。

突然のことに驚きながらも自然と瞳を閉じて、初めて気がついた。


自分の頬を伝う、熱い、涙に……――――





「迎えに来なきゃ、承知しないんだからね……」

「あぁ。お前も、どこぞの馬の骨とも知らんやつに迂闊に近づくなよ」

「そんな子供じゃないわよっ」

「どうだかな」

「………あによ、その笑いはっ信用してないってゆーの!?」

「いや、信用はしてるが、心配なんでな」

「ちょ、なに…どっどこ触って…ゃ……ま、待ってっ………だめだっ、て…ば………」

「忘れられないように刻み込んでやるよ、徹底的に、な」

「………っのばかっ!」



FIN


===============================

はい、お粗末さまでした。

うちのゼルはリナに敵わないくせにむっつりです。(爆)
そんな彼が好きなくせに素直になれないリナが好き。(笑)
お互い頭脳派なんで察しは良い筈なんですが、どっか抜けてる2人が堪りません。

これからもゼルリナ愛してくださってる方、宜しくお願いします。(ぺこり)


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