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あーぁ、やっちゃった…

皆さまこんばんは。

バレンタイン創作が間に合わなかった…
今回はスレイ、せらむん、わんぴのコラボ学パロ。です。

中身の設定は自分なりにアレンジしまくった結果ですので、あまり気にしないでください。

上から順番に、ぜるりな、はるうさ、ぞろろびとなっております。
お好きなものをどうぞ。

では、続きより、お楽しみ頂けたら幸いです。




~貴方のために~


本日、2月14日――バレンタイン当日。

都内、とある高校の調理実習室。
完全予約制の特別授業にて、女生徒たちが真剣な顔で材料と向き合っていた。

グループに分かれて、各々持ち寄った材料で好きなお菓子を作る―――それがこの授業の課題だ。

その一角で、一際目立つ女生徒達が楽しそうに作業を進めている。

「どう? うさぎちゃん、できそう?」

背中の中ほどまでの長い黒髪を束ね、微笑むのは、2年のニコ・ロビン。
学年トップクラスの頭脳を持っており、主に歴史関連では彼女の右に出るものがいないほどである。
すでに考古学者として、世界中からも注目されている。

スラリとした長身で、容姿端麗、黒曜石のような瞳と同じ色の髪。
穏やかでやわらかな印象をもつ彼女は、学校中でも人気が高い。

「は、はいっ!だいじょぶです!」

ホットケーキミックスの粉を量っていた少女は嬉しそうに微笑んだ。

うさぎ、と呼ばれた彼女は1年生。
ツインのおだんごに結い上げた金色の髪はやわらかく、その微笑みは誰しもを心温かくさせる存在だ。
大きな蒼穹色の瞳が印象的で、容姿も体躯も同じく整っている。

ロビンたちやうさぎの友人以外は知らない話だが、特殊な『力』によって世界を平和へと導いてきた救世主だ。

「それにしても、みんなすごい気合ね」

「まー年に1度のチャンスだからねー」

緊張感のない声でクーベルチョコレートを刻むのは2年のリナ=インバース。
その隣では、1年のナミが、メレンゲを懸命に泡立てている。

2人も同じく才色兼備で長い髪の持ち主だが、リナは栗色の髪に紅玉(ルビー)色の瞳。
校内でロビンとトップの座を争う一人で、他にも『魔道』という特殊な分野に長けており、その実験結果は大学教授たちから注目を集めるほどだ。
一方、ナミの髪はオレンジ色で瞳はダークブラウン。
この年齢で気象予報士の資格を取得しており、学年の試験でも常にトップクラスを維持している。

「ほら、うさぎちゃん。慌てなくても大丈夫よ。
 軽くかき混ぜないと膨らまなくなるから、ゆっくり、ね?」

「あ、はいっ!」

「ふふ、かわいいわよね、相変わらず」

「えぇぇっ!? そっ、そん、な……こと、」

ナミの言葉に、顔を真っ赤にして俯いてしまううさぎ。

彼女は元々あまり料理が得意ではない。
ここに居るのは、女生徒のほとんどが憧れを抱いているとされる恋人、天王はるかのため。

レーサーとして国際的に活躍する彼は、陸上の申し子と噂されるほどのスプリンターでもある。
内に秘めたる天王星―天空の惑星―の『力』によってうさぎを守護する戦士と言うことは、無論オフレコの内容だ。
亜麻色の短い髪に涼し気な容姿と、しなやかな筋肉のついた長身は、校内外問わず目を引く存在だ。

2人が一緒にいるところは飽きるほど見ているが、いつも微笑ましく、周囲を遮断してしまうような雰囲気を醸し出している。

「そういうナミだって、サンジくんのために作ってるくせに」

「だって、あげないといつまでも煩いんだもん」

「でも、それだけじゃないんでしょう?」

頬を膨らませるナミに、やれやれと言った様子で肩を竦めるリナ。
素直でないのはいつものことだが、ここ1週間ほど前からのナミの彼氏、サンジのアピールっぷりを見ているだけに、苦笑せざるを得ない。

「彼氏が料理上手だと苦労するわね」

「そうよっ!まったく、ロビンたちが羨ましいわ」

サンジとロビンの彼氏であるゾロは2年生で同級生だ。

女性なら年齢を問わないフェミニストで、さらに調理師免許を持ち、放課後は実家のレストランを手伝っているサンジ。
いつも女生徒に囲まれると、だらしがない顔をしているが、これでもナミを一途に思っている。

一方、ゾロは2年にして剣道部部長を努める実力の持ち主だ。
鋭すぎる視線とぶっきらぼうな態度が原因か、一般生徒からは怖がられているが、根は優しく、特にロビンと一緒にいるときなどはやわらかな笑みを見せることもあるそうだ。

顔を合わせれば喧嘩が絶えない2人は、心の内では互いを認め合う実力の持ち主だ。


また、リナにも同学年の恋人が存在する。

現在この学校の生徒会長を務める、ゼルガディス=グレイワーズ。

白銀色の髪に翡翠の瞳、沈着冷静で本人は自覚がないが、女生徒からの人気は高い。
リナ同様、学年成績でロビンと対等に渡り合える人物でもある。
友人たちの話では、腕の方もかなりの実力を秘めているらしい。

「あら、言ってくれるじゃない?」

「私たちだって、色々と考えているのよ?」

ゼルガディスもだが、ゾロも甘いものがあまり得意ではない。
料理の腕が確かな2人でも、さじ加減次第では食べてもらえないかもしれないという不安があるのだ。

「その点はるかは大丈夫よね?」

オーブンを不安げに見つめているうさぎに問いかけるリナ。

「へ? あっ、あのでもっ……!」

「あら、好きな人に食べてもらうのだもの。緊張するわよね」

「はっ、はい……」

はるかが甘党であることは友人では誰もが知っている。

この季節になると、直接的なエネルギー補給と称してチョコレートの所持を欠かさない。
ただ、メーカーにこだわりがあるようで、詳しいことはみちるたちしか知らない。
女生徒から差し入れられても、同じ部活のメンバーに譲ってしまうらしい。

さすがにシーズンとなると世界中を飛び回るレーサーの舌を唸らせることは難しいようだ。

冷やし終えた材料を丸めているロビンの隣で、彼女は祈るようにオーブンへと視線を戻す。
必死だった表情に、ほんの少しだけ穏やかさが戻る。

その様子に、3人は微笑み合って手元の作業を再開した。


―――――愛しい者へ想いを伝えたい気持ちは、皆、同じなのだ。







ゼルガディスとリナの場合。


こんこん。

生徒会室をノックした少女、リナは返事を待ったが、返ってこない。
仕方なく、「入るわよ」と一声かけてドアを開ける。

「あらら、やっぱし」

そこには、机の上で処理済みの紙束に埋もれて突っ伏しているゼルガディスの姿。


年度末が近いせいで忙しいのは知っていた。

彼の性格上、他人に任せてばかりいられる訳が無いのもわかっている。

だけど、無防備にうたた寝してしまうほど頑張らなくても、とリナは呆れてため息をついた。


「せっかくゼルのために作ったのに」

拗ねたように呟くと、部屋の中央に配置されている黒い革張りのソファにぽすん、と腰を下ろした。

手に持っていた、藍色に銀色のリボンをかけた、正方形の生チョコボックス。
今年は少しリキュールを使って、彼好みに仕上がったと思っている。
ロビンたちに太鼓判をもらった以上、不安になることなどない。
しかし、彼自身の言葉を聞くまでは……

「なんだか拍子抜けしちゃったわ」

ほんの少しでも緊張した自分がバカみたいだ。

リナはちいさく欠伸をすると、ソファに横になって瞳を閉じた。
慣れているとは言え、流石に作業で疲れてしまったようだ。



「――――ッ、しまった…やってしまった、か……?」

どれくらいかして、先に目を覚ましたのはゼルガディスだった。

書類の束に目を通していて、終わった瞬間までは覚えている。
しかし、そこから先の記憶が曖昧だ。

恐らく緊張が解け、疲れから眠ってしまったのだろう。

顔を上げた彼は、ソファの人影に気づき、ぎょっとした。
リナが何故ここにいて、眠っているのか、なんとなく理解できた瞬間、片手で額を覆った。


今日がバレンタインだということは、登校してから気がついた。

女生徒からのいつにも増した熱視線。

教室でも仄かに甘い香りが備考を刺激して。

教師たちが黙認しているのは丸分かりで、あちこちで甘い雰囲気を漂わせているカップルも何組かいた。


僅かに乱れた机の上を片付け、リナの隣に腰掛ける。

目の前には生チョコボックス。

本日開催された調理実習室での“特別授業”で作ったものだということは明白で。
また、これが自分宛だということも彼はなんとなく察していた。

「貰うぞ、リナ」

ひとり、呟いて、まだ仄かにひんやりとした箱を開封する。

苦目のココアパウダーでコーティングされた生チョコ。

去年は確かブラウニーだったはず。
リキュールが適度に効いていて、程よくローストされたくるみが香ばしかったことも覚えている。

一緒に入っていた小さなプラスチックのフォークを右の一角に差す。

パウダーを落とさないよう気をつけながら口内に運ぶ。

当然ながら美味い。

香るのはオレンジリキュール。
苦味の残るチョコレートも彼好みで、疲れた体を癒していく。

市販されている生チョコと遜色ないくらいに溶け具合も抜群だ。

「ん、……ぁ、――――っ!!」

目を覚ましたらしいリナが、隣の存在に気づき、勢いよく起き上がった。

大きな紅色の瞳をさらに大きく開き、ゼルガディスの手元にある箱と口元を2度ほど往復する。

「悪い。先に貰ったぞ」

「そっ!…れは、いい、けど……」

「心配せんでも美味いぞ」

ゼルガディスの一言に、ほっとしたように息をつくと、ようやくリナはふわりと微笑んだ。

「サンキュ」





はるかとうさぎの場合。


「……………」

目の前の光景に、うさぎはため息をつかずにいられなかった。

彼が人気者であることは承知の上で、事実だとわかっている。
しかし、自分の心の中で、ドロドロで黒々としたものが渦巻いていくのを抑えきれない。

きゅっと、手元の箱を持つ手に力が篭る。

白い箱に、藍と黄のリボンを組み合わせてラッピングも頑張った。
中は勿論先程焼いた、レモン汁と砂糖で煮詰めたりんごを混ぜ合わせたマフィン。

リナたちが手伝ってくれたお蔭で、きっちり膨らんだし、ほどよく焼けている。
味もお墨付きを貰った。
自信は……いつもよりある。だけど。


だめだ。

こんな醜い感情を曝け出した顔など、彼には見せられない。


そう思い、うさぎはなんとか心を落ち着けようと階段の陰に隠れて深呼吸を繰り返す。

そこへ。

「どうかした?」

「―――――ッ!?」

背後からの甘い声にうさぎは飛び上がりそうなほど驚いた。

「はっ、はる、か…さん!」

そう。振り返ったすぐ傍には、先程までバレンタインのチョコレートや手作りのお菓子を携えた女生徒に囲まれていたはずのはるか。
しかし、その手元には、箱の一つも見当たらない。

「うん? で、それは僕宛って思っていいのかな?」

指差す先はうさぎの手に収まっているマフィンボックス。

「え、と……その、――――――はいっ!で、も……」

「じゃあ、早速頂こうかな?」

「は、はるかさん!」

そう言って、階段を上がろうとする彼を慌てて引き止める。
振り返ったはるかは数秒後、合点がいったように微笑んだ。

先程友人の一人、ロビンが小さな箱を抱えて廊下を横切ったのを見たような気がする。
だとすれば、2人の邪魔をするのは無粋というものだ。

「じゃあ、音楽室でもいいかな?」

「……っ、はい!」

彼の意図に気づき、うさぎは満面の笑顔で頷いた。




ゾロとロビンの場合。



ギィ、……ィ…

「……っ、」

何度聞いても背筋が冷える音だ。

ロビンはその端正な顔を顰めながら、屋上の扉を閉めた。

ひゅう、と冷たい風が吹き抜ける。
長い髪が煽られ、慌てて手で押さえる。

「ロビン」

「あら、待っていてくれたの?」

いつもなら寝ている彼が、壁の陰から顔を見せたことに驚いた。

ゾロは退屈そうに欠伸をひとつ噛み殺した。

「さっきナミが眉毛の野郎を連れてったからな」

「そう言えば、さっき階段ですれ違ったわ」

「随分鼻の下伸ばしてやがっただろ」

「いつも通りにね」

お互いくすり、と笑い合う。

ロビンはゾロの隣に座ると、手に持っていた箱を差し出した。

モスグリーンのトリュフボックスに黒いリボンをかけた、シンプルな箱。
手製のトリュフは、見つからぬようにこっそりラム酒を効かせ、ダークチョコレートのチョコフレークでコーティングした。

ちなみに、ナミが作っていたのはチョコレートムースだ。
いちごのムースとの2段重ねにしていて、味は勿論、彩りも良かった。
メレンゲにはかなり苦戦していたようだが、ナミ自身も納得のいくものができて、嬉しそうだった。

「お、悪いな」

珍しく今日がなんの日か覚えていたらしい。
そのことに目を瞬いていると、さすがにむすっとしたように口を尖らせた。

「朝っぱらから眉毛がうるせぇくらいに自慢してやがったからな。
 調理実習室でどうたらこうたら、耳にタコができるかと思ったぜ…」

心底疲れたようにげんなりする彼に苦笑せざるを得ないのは、今まで何度も見聞きしているからだろう。


……ゾロと付き合うことになって、初めて迎えるバレンタイン。

彼の味の好みはわかっているつもりで、だから、できることなら喜んで欲しい。

普段滅多に緊張しない彼女だが、この時ばかりは鼓動の加速を止められずにいた。


それでも甘いものが苦手な彼が受け取ってくれることが嬉しくて、ロビンはふわりと笑った。
嫌いな寒さも吹き飛ぶくらい、心の中があたたかくなっていく。

「開けていいか?」

「えぇ、どうぞ?」





特別な日だからこそ、伝えられる素直な気持ち。

特別な日にしか味わえない、不安と胸の高鳴り。


―――――それぞれに、それぞれの想いの形を添えて


バレンタインに、大切な貴方へ―――――



FIN



=================================


さて、いかがでしたか?
それぞれのカップルのバレンタイン。

ちなみに補足ですが、はるかがうさぎを音楽室に誘ったのは、ピアノがあるからです。
原作でははるかさんはピアノが弾けますからね(笑)


さて、綾さま。

拍手&コメント、ありがとうございました!
はるうさ+外部にときめいて下さって、ありがとうございます!

そして、企画の方ですが、私の方こそご迷惑おかけしています。
遅れている分いい作品を仕上げたいと思いますので、よろしくお願い致します。(ぺこり)


では、また新たな作品が仕上がりましたら、よろしくお願い致します。


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